あまり聞きなれないかもしれませんが、表演とは套路や、対練等を人に見せることで、日本武道での演武に近いと思います。多少、他人の目(観客)を意識した動きが入る場合もあります。
昔は自分の練習している武術を紹介するのに便利なため、名刺交換のように、表演(演武)されたりしたようです。
套路の動きから練習者の力量が読み取れたりするので、個人の実力を判断する材料にもなっていました。
しかし、套路から個人の実力を判断する場合、判断する側の人に、かなりの力量が必要となります。また、流派が変われば求められる内容が変化したりするので、上手い下手、良否を決めるのはさらに困難となります。
(個人的には、力量を見る為の物差しの一つと捉えた方が良いと思います。)
現在は套路を表演競技として、上手い下手、美しさを競う試合もありますが、審美競技としては得点の信頼度で重度の問題(*1)を抱えています。
今後、表演を競技として成立させるのであればその解決が必須となると考えられます。
表演競技に参加する人は現状の諸問題を理解し、競技としてではなく、イベント、お祭りと考えて参加するべきだと思います。
*1 資料:日本武道学会 武道学研究論文より、
著者 七堂利幸 中国武術の表演試合における問題点(1) 中国武術の表演試合における問題点(2)
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