最近、槍の素振りの紹介が多いけど大槍の練習して強くなれんの?どんな意味があるの?自己満足じゃないの?というような内容の質問を頂きました。
『強くなる』については解釈の仕方が何通りかあるので、こちらで勝手に解釈させて頂きました。以下、質問内容と回答です(^_^)
Q1: 槍で試合をしたときに強くなれるのか?
A: 剣道でもそうですが、素振りは基本ですが素振りだけしても強くなれない。上手くなれないのと同じです。槍の試合に強くなれるわけではありません。
Q2: 槍を振ることで徒手の散手技術の向上があるのか?
A: 徒手の散手技術と大槍の素振りは、ほとんど関係ありません。(厳密には関係しますが、一般的な解釈としては無関係といえると思います。)徒手の技術を工夫する上での材料にはなりますが、それは徒手での経験値があっての話なので、槍を練習したからといって強くなれるわけでも散手技術が向上する訳でもありません。(*注)
Q3: 大槍を振って意味があるの?
A: 大槍を振ることで過去の達人の力量を体感できる貴重な練習だと思います。例えば、呉鐘、呉会清や李書文等々、大槍で優れた名人、達人とよばれた人の力量が推し量れる訳です。また、鍛えたい部位に負荷が掛かるように振れば、バランスの良いウエイトトレーニングのような効果も期待できます。(これも徒手での経験値があっての話ですが・・・)(*注)
Q4: 大槍を振るのは自己満足じゃないの?
A: 自分が鍛えたい部位を鍛え、工夫する材料を得る。・・・確かに自己満足の世界です。
(*注):最初は持って構えるだけでも辛く、素振りを行えば力も養成されるのですが、技術や経験の伴わない力は役に立たない。格闘技術として通用しない厳しさもあるということです(^_^;)
なので、何の為に大槍の練習をしているか?というと、自分が必要と感じる練習を納得いくまで練習する為です。
自分の散手技術の工夫&鍛えたい部位の鍛錬に役立つからです。
同じ思惑から、振り棒でも素振りを行っていますし、他の練習も行います(どれも気が向いたときにだけですが(^_^;))。これらが他の武道や格闘技等に当て嵌まるかは判りません。(技術体系によって必要ない場合も考えられます。)ですから、大槍を振ることに意義を見いだせない人がいても不思議ではないですし、それを否定する気もありません。
こんな回答で、理解して頂けたでしょうか?
書き終えてからishiyamaさんからの質問にほぼ同内容の回答をしていることに気がついた・・・(-_-;)
我が熱き思いが伝わることを願います(^_^;)